
鏡に向かいブラッシング。
ブラシについた抜け毛が気になる。
以前に比べて、シャンプーした後の、排水溝に溜まる髪の毛も多くなっているような…
近頃、髪の毛にハリやコシ・ボリュームがなくなったような気がする。
ヘアスタイルがなかなか決まらないし、髪がぺちゃんこで老けたみたい…
このような経験ありませんか?
実は、40代女性の多くが実感している髪のトラブル「薄毛」、原因はさまざまですが、少なからず女性ホルモンが影響しているようです。
女性ホルモンの分泌は、20代後半がピークで、その後徐々に減少し、40代になると急激に減少します。
そこに、出産や子育て、生活習慣の乱れ、ストレスなどが重なり、ホルモンバランスを崩し、薄毛を発症すると言われています。
このままはげてしまったらどうしよう?育毛剤?ウイッグ??と、焦る気持ちもわかりますが、まず、詳しい原因を知り、そこを見直すことが重要です。
ここでは、40代女性の薄毛の特徴や主な原因、家庭でできる予防や改善法を、あなたに届けます。
目次
髪の成長とメカニズム

毛幹と毛根
髪は、頭皮から出ている「毛幹」と地肌の中にある「毛根」に分けることができます。
普段私たちが「髪」と呼んでいるのは、「毛幹」となります。
毛根の先にある「毛乳頭」が、髪の成長を促す指示を出すと、「毛母細胞」が分裂し髪となり、毛根から押し上げられるように成長します。
この毛根は、胎児の時につくられ、その数は一生変わらないそうです。
毛根の数が変わらないのに、なぜ薄毛になるのでしょう?
そこには、髪の「ヘアサイクル」が関係しているようです。
髪のヘアサイクル
- 1日…0.3~0.5ミリ
- 1ヶ月…約1.2センチ
- 1年…約15センチ
1本の毛髪が成長し始めてから、抜け落ちるまでの周期を「ヘアサイクル」といいます。
このヘアサイクルの周期は、だいたい4~6年といわれています。
では、どのような仕組みになっているのでしょう。
- 成長期(2~6年)…毛母細胞分裂が活発になる。毛球部で毛がどんどん製造されている。(髪の毛が生える時期)
- 退行期(2~3週間)…成長が止まる。(髪の毛が抜ける時期)
- 休止期(数か月) …毛母細胞の分裂が止まる。髪の毛の製造がストップする。(髪の毛が生えるまでの休みの期間)
日本人の髪の毛は、平均で10万本ほどあり、1日あたり50~100本程度の髪が抜けるといわれています。
ただし、毛髪1本1本のヘアサイクルが異なっているので、脱毛の時期のズレができます。
そのため、通常は一度にまとめて、毛が抜けることはないようです。
しかし、短く細い抜け毛が増えてきた時は、薄毛になりかけている可能性があるようです。
短く細い抜け毛を発見したら、要注意ですね。
女性の薄毛は「びまん性脱毛症」

女性の薄毛は、専門的には「びまん性脱毛症」と呼ばれます。
男性の薄毛は、局所的に薄くなる「男性型脱毛症」です。いわゆる、部分はげ(薄毛)?
女性と男性では、同じ薄毛でも、まったく異なります。
女性の薄毛の特徴としては、全体的に髪の密度が低下する。
生え際が後退するのではなく、頭髪全体が薄くなり、脱毛の境界がはっきりしないのが特徴のようです。
また、ポニーテールやアップなどの髪の毛をひっぱる髪形を、長期間行っていると、頭皮に負担がかかり、「牽引性脱毛症」を引き起こす可能性もあるようです。
40代女性の薄毛の原因

産後脱毛症
妊娠すると、女性ホルモンのエストロゲンが大量に分泌されます。
妊娠を維持するのはもちろんのこと、髪の毛の成長を促し、維持する働きをします。
本来であれば、ヘアサイクルによって、抜けるはずの髪の毛が、生えたままの状態で維持されます。
妊娠中は過剰なほど分泌されていた女性ホルモンは、出産後、急激に減少を始めます。
分泌量が減ることによって、ヘアサイクルの成長期から一気に後退期・休止期と切り替わり、今まで抜けなかった毛が大量に抜け始めるのです。
この症状が、産後の抜け毛といわれています。
本来抜けるはずの髪の毛が、妊娠中はぬけず、産後、大量に抜ける。
これを「産後脱毛症」または「分娩後脱毛症」と言います。
ただし、産後の抜け毛のピークは4~6ヶ月で、1年程で症状は落ち着きます。
産後育児のストレス
晩婚化が進む現代。今では40代での出産・育児は珍しいことではありません。
産後のママの体は、慣れない育児や、慢性的寝不足でボロボロです。
烈しく変化する体内環境と、一変に変わってしまった生活環境にと対応を迫られます。
産後の抜け毛に産後育児のストレスも加わり、薄毛が進行する場合もあるようです。
産後育児で寝不足だなぁと感じたら、無理や我慢はやめて赤ちゃんと一緒に休みましょう。
赤ちゃんが寝ている間に、家事をしようと思って無理をしてはいけません。
ゆったり、のんびりするように心がけ、ストレスをため込まないようにしましょう。
生活環境のストレス
40代女性の抱えている役割とストレスは、計り知れません。
家庭や職場の問題によるストレスや、体力の衰えや、疲労の蓄積と、若い頃には気にならなかったような事も、ストレスに感じるようになります。
このストレスは、髪の成長に重要な役割を持つ、副交感神経に影響を与えます。
過度なストレスが溜まると、髪のダメージだけではなく、自律神経のバランスを崩すことにもなりかねません。
極度の心配性で、抜け毛や薄毛を気にすることが、ストレスとなることもあります。
あまり心配したり、気にしたりすると、髪の毛の回復が遅くなります。
ショッピングしたり、美味しい物を食べたりとストレス発散をしましょう。
また、更年期や生理不順。睡眠不足であったり、インスタント食品などの過剰摂取や喫煙、紫外線によるダメージなども薄毛の原因といわれています。
家庭でできる薄毛の予防と改善法
食事
女性ホルモンの分泌を促す要素のエストロゲンと似たような働きをする「イソフラボン」。
よく耳にしますよね、大豆イソフラボン。
イソフラボンを含む大豆製品等をまめに摂取して、減少するエストロゲンを補う手助けをしましょう。
その他、髪の成長には十分な栄養が必要です。
- 大豆イソフラボン…納豆、豆腐、油揚げ、豆乳、きな粉
- 鉄分…煮干し、レバー、玄米、ひじき、小松菜
- たんぱく質…赤身肉、もも肉、ヒレ肉、白身魚、乳製品
- ビタミンE…落花生、モロヘイヤ、かぼちゃ、つくし
家族の健康にも良いものばかりですね。積極的にとることを心がけましょう。
睡眠
睡眠?薄毛とどのような関係があるのか?と思いますよね。
実は、睡眠は髪の成長と修復にとても重要な役割をもっているのです。
成長ホルモンの分泌は、睡眠中に活発に行われるからです。
日中軽い運動をして、質の良い睡眠をとりましょう。
シャンプーと頭皮ケア
40代の女性の頭皮は、乾燥や血行不良を引き起こしやすいといわれています。
シャンプー選びや洗髪回数も、気をつけなければなりません。
家でできる予防対策としては、刺激の少ないシャンプーを使用することです。
洗い方も、地肌を傷つけないように、優しく洗います。
洗浄力の強すぎるシャンプーは、頭皮が乾燥しやすくなり、トラブルの原因にもなりかねません。
安いから、みんなが使っているから、と安易に選ぶのではなく、自分の髪に合った質のいいシャンプーを選ぶように心がけましょう。
美容師さんに教わったおすすめの頭皮ケアをご紹介します。
頭がスッキリするし、頭皮の血行もよくなります。
ぜひ、お試しください。
まとめ
- 女性の薄毛は「びまん性脱毛症」と言われ、男性の薄毛とは異なる。
【原因】
- 産後の抜け毛や薄毛は「産後脱毛症」、ピークは4~6ヶ月、1年で回復。
- 慣れない産後育児のストレスが、髪に影響。無理や我慢はしないで休む。
- 生活環境の変化や過度なストレスが、頭皮のダメージや自律神経に影響する。
【家庭でできる予防と改善法】
- 大豆イソフラボンを摂取して、エストロゲンの減少を補助しましょう。
- 良質な睡眠をとり、髪の成長をうながしましょう。
- 質のいいシャンプーと頭皮ケアで血行をよくしましょう。
40代の女性の多くが直面する髪のトラブル「薄毛」についてお伝えしました。
健康的な髪を守るため、まずは家庭でできることからトライしてみてくださいね!
コメントを残す