
ダブルケアという言葉を聞いたことがありますか?
ダブルケアとは、育児と介護が同時期に重なり、両方をケアすることです。
30代から40代の、特に女性への負担が増えています。
小さな子どもを見ながら、お年寄りの介護をしていくのはとても大変です。
ダブルケアの経験者からは、肉体的、経済的な負担に加えて、精神的な負担も大きいという声が上がっています。
私も今は子育て真っ最中、もしそれに親の介護が重なったら、一人でやっていける気がしません。
考えただけでも恐ろしいです。
「うちの親は、まだまだ元気だから大丈夫」と思っている人も、突然の親の脳卒中によって、入院や介護が必要になる日が来るかもしれません。
この記事では「ダブルケアする人の負担をどうしたら減らせるか?」についてまとめました。
人とつながって心を楽にする
例えば、ちょっと愚痴をこぼしただけなのに、相手にダメ出しされ「言わなきゃよかった」と後悔したことはありませんか?
人が辛い時に必要なのは共感です。
気持ちをわかってくれる人がいるだけでも全然違います。
共感してくれる家族、友達を見つけましょう。
周囲に分かってくれる人がいないなら、ネットで探すことも可能です。
ダブルケアの経験者と繋がれば情報交換もできます。
ケアのアドバイスやどうやって大変な時期を乗り越えたか、参考になる話が聞けるかもしれません。
それに、今はカウンセリングもネットで受けられる時代です。
自分の状況、大変さ、不安を話すだけでも心が楽になりますよ。
家族の協力を得る
家族の協力は重要です。
もし、夫に相談して「残業で疲れてるんだ」なんて返ってきたら、「こっちは夜中も起きて、ミルクをあげたりオムツを変えてるのに」と腹が立ちますよね。
介護や育児は実際に経験してみないと、その大変さは分かりません。
一人で何もかも抱え込むのは大きなストレスです。
「ちょっとお義母さんの話し相手になってあげて」、「子どもの宿題をみてほしい」など何か一つでもいいので協力してもらえれば、あなたの大変さを理解してもらえるかもしれません。
まずは参加する意識を持ってもらうことが大切です。
できればその人の得意そうなことを頼むとやる気が出やすくなります。
お願いする前には、自分がして欲しいことをはっきりと決め、シンプルかつ具体的にお願いしましょう。
自分がして欲しいことが曖昧だと、それが不満に繋がりますし、指示が多すぎると頼まれる方も面倒になります。
協力をしてもらいたいのに、そこで喧嘩になってしまってはいけません。
そして、何かやってもらったら、感謝の気持ちを伝えることも大切ですね。
「ありがとう」を伝えることで、相手は、小さなことでも役に立ったのだなぁ、これならできる、次もやってあげようという気持ちになってくれると思います。
行政、サービスを利用する
「同年代の人は自由な時間があるのになんで私だけ・・・」
「今はなんとかなっているけど近頃、身体が重い・・・」
すべて自分でやらなくては、と思うあまり、一人でがんばりすぎていないでしょうか?
まずは、民生委員、地域包括支援センター、子育て支援サービスなどへ相談をし、必要な情報を提供してもらいましょう。
地域ごとに、ダブルケアをする人の支援の取り組みは進められています。
今、受けられる支援や、これから必要となるかもしれない支援についてのアドバイスが受けられます。
誰かに助けを求めることも大切なことです。
助けてもらうのが苦手な人は、「今は助けてもらって、余裕がある時に自分が誰かを助ける」という考え方もあります。
一人で悩まず相談することで、ダブルケアの負担が減り、もっと楽に自分の時間を確保できるかもしれません。
緊急時の対応に備える
子どもが発熱してぐったり。病院へ連れて行きたいけど、パパは仕事、介助が必要な父を一人にできない。
そんな時、助けてくれそうな親戚や知人は近くにいますか?
もしいるなら、前もって緊急時の対応を相談しておきましょう。
いないなら、その時のために介護が必要な方の状態に合わせて、ショートステイ先をいくつか探しておくと安心です。
インフルエンザなど感染力の強い病気の場合は二次感染を引き起こす恐れもあるので、その防止策ともなります。
逆に、介護が必要な方の検査や通院があるのに、子どもを連れて行けない場合もあります。
ファミリーサポートなどに事前登録しておきましょう。
また、あなたが病気や怪我で入院することもあるかもしれません。
万が一のために、健康保険証や診察券、緊急用の現金、連絡先などをひとまとめにしておきます。
家族が見やすいところに、緊急時の対応について記した紙も貼っておきましょう。
私は近所に親が住んでいるので、子どもの世話など助け合いはできますが、私自身に何かあった時のことはあまり考えていませんでした。
今、私がやっている子育てと家事が夫の負担となると、かなり大変なことになりそうです。
この機会に両親と夫と、もしもの時のために話し合いをしたいと思います。
不安材料を減らしておくことで、精神的な負担を軽減できます。
備えあれば憂いなしですね。
子どもとの時間を作る
やることが多すぎて、子どもに我慢させてばかりで申し訳ない、と落ち込んでいませんか?
一日に一回でも良いのでお子さんをぎゅっと抱きしめて「大好きだよ」と、心を込めて言ってあげてください。
きっとお互いに笑顔になれると思います。
お子さんがお手伝いのできる年齢なら「洗面所からタオルをとってきて」など、安全で簡単なお手伝いをお願いすると、心を育むことにも繋がります。
お手伝いができないほど小さなお子さんでも、笑顔を見せておじいちゃん、おばあちゃんを喜ばせることができます。
私の子どももまだ小さいですが、どんなお手伝いができそうかな、おじいちゃん、おばあちゃんと何をすることが好きなのかなと、今から観察していきたいと思います。
少し違った視点で子どもと親をみつめると、新たな発見があって新鮮な気分にもなれますよね。
子育てで忙しい、イライラという気分から、ほっこりできそうです。
まとめ
- 人とつながる
- 家族の協力を得る
- 行政、サービスを利用する
- 緊急時に備える
- 子どもとの時間を作る
介護が必要な人は、この先も増え続けていきます。
結婚や出産が遅くなっている今、ダブルケアをするママもどんどん増えると思います。
一人で抱え込まずに周りに助けを求めることで、心を軽くすることができます。
辛いときは辛いと周りに伝えましょう。
そして、頼れるところには頼り、たまには思いっきり息抜きをしながら、介護も育児も笑顔でできる時代になることを願っています。
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